Skip to main content
青柳有紀

ブログについて

アメリカで得られないものが日本にあるように、日本では得られないものがアメリカにはある。感染症、予防医学、公衆衛生学について、ニューイングランドでの日常を織り交ぜつつ、考えたことを記していきたい。

青柳有紀

Clinical Assistant Professor of Medicine(ダートマス大学)。国際機関勤務などを経て、群馬大学医学部医学科卒(学士編入学)。現在、アフリカ中部に位置するルワンダにて、現地の医師および医学生の臨床医学教育に従事。日本国、米国ニューハンプシャー州、およびルワンダ共和国医師。米国内科専門医。米国感染症専門医。米国予防医学専門医。公衆衛生学修士(ダートマス大学)。

★おすすめ

はじめまして。

今回、執筆者の一人として「あめいろぐ」に協力させていただくことになりました、青柳有紀(あおやぎ ゆうき)と申します。

このブログを通して、米国の医療および臨床教育、特に一般内科、感染症、予防医学分野を中心に、少しでもお役に立てる情報を提供できればと考えています。また、ニューイングランドでの日常生活の中で経験した出来事や、心に残ったことなど、折に触れて書き記していきたいと思います。

初回なので、自己紹介も兼ねて、自分自身に関する話を少しさせて下さい。

私は、社会人を経て医学部に学士編入学しました。2002年4月のことです。それまでは、国連教育科学文化機関の職員として、南部アフリカのナミビア共和国に2年、それから本部のあるパリに1年半ほど駐在していました。2006年に医学部を卒業するのと同時に米国で臨床トレーニングを受けるために必要なECFMGを取得し、日本での1年間のインターンを経て、2007年よりニューヨーク市にあるアルバート・アインシュタイン医科大学附属、ベス・イスラエル・メディカル・センターで内科レジデントになりました。

ベス・イスラエル・メディカル・センターでレジデンシーに入るきっかけを与えて下さったのは、医療法人社団鶴亀会・新宿海上ビル診療所理事長の西元慶治先生です。西元先生は、米国での臨床トレーニングを目指す日本人医師に機会を与える目的で運営されている東京海上日動メディカルサービス(株)のN Programのアドヴァイザーを長年されており、これまでに多くの日本人医師を米国に送りだされてきました。

2010年6月に内科レジデンシー・プログラムを修了後、ニューハンプシャー州にあるダートマス大学医学部関連病院、Dartmouth-Hitchcock Medical Centerにて、感染症科フェローとして勤務しています。また今年7月からは、感染症フェローと並行して、予防医学科レジデントおよび公衆衛生学修士課程の大学院生として学んでいます。一人三役というのはちょっと想像しにくいかも知れませんが、アメリカでは各々のキャリア・ディヴェロップメントのために、こうしたトレーニングが無理なく行える機会が存在しています。

次回からはもう少し詳しく、多様なアメリカの臨床教育について綴ってみたいと思います。

2件のコメント

  1. こんにちは。医学部6年生の学生で、先生と似ています感染症や発展途上国医療を行いたいです。卒後アメリカでの臨床研修のため試験の準備もしています。本題とことなり恐縮ですが、なるべき早期に米国のレジデンシーに入りたいと考えており、日本で卒後の初期研修を受けずにアメリカにアプライするか、2年受けてからアプライするかと迷っています。先生は一年の研修を日本で行い、その後Nprogramで渡米されたようですが、研修一年目の間に応募されたのでしょうか。
    ありがとうございました。

    • 「なるべく早期に米国のレジデンシーに入りたい」とのことですが、可能であれば、日本で臨床を少し経験してから渡米するのがいいと思います。理由はいくつかありますが、臨床経験を積んでおくことで、アメリカの(はじめは)慣れない環境で周囲の信頼を得やすくなりますし、自分の適性や課題を知ったり、将来の進路を具体的に考える契機にもなります(本当に感染症を専門にするべきかどうかを決めるのは感染症の患者さんを医師として自分の責任で診るようになってからでも決して遅くないでしょう)。臨床知識に重点が置かれているUSMLE Step 2や3のスコアアップにも役に立つと思いますし、渡米してもいずれ帰国して臨床をする予定があるなら、日本で初期研修を経験しておくのは意味があると思います。応援しています。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。


バックナンバー