医療者向け情報第一弾!
実際にアメリカの小児研修の現場で使われている教科書を紹介したいと思います。
まず、小児科のバイブルといえばこれでしょう。ネルソンですね。
疾患、そしてその病態生理を知りたいときに必ず、このネルソンを調べます。
小児科のレジデント達が病棟で持ち歩くハンドブックといえば、これです。ハリエットレーン!
この本は研修医たちが診療現場で必要な知識を要領よくまとめてあり、僕自身がインターンのときは重宝しました。薬の用量などもこれで参照します。
さて、実は一番お勧めしたいのはこの本です。シークレットシリーズの小児科版。 実際の研修現場でアテンディングがレジデントの理解を試す質問とその答えで構成されており、重宝します。 循環器系、呼吸器系などネルソンで読んでいる時間がないときに、議論になりそうなポイントをつかんだり、ソファでくつろぎながら流し読みして、後輩研修医達に教えられそうなちょっとした知識を仕入れる用などに役立ちます。
実は、日本語翻訳版も出ています。
院内どこからでもオンラインでアクセスできて、キーワードによる検索システムが優れている、UpToDateも、小児科セクションがかなり充実していますし、執筆人も第一線の小児科医で、有用だと思います。
そうですよね。忙しいときなど特に、uptodateでさっと調べます。それでいて、内容はしっかりしていて、ほんとすぐれものですよね。
ハリオットレーンの薬のドーズを参照にしていたんですが、Lexi-Compがオンラインでいつでも使えるようになってからひたすらLexi-Compです。かなり優れもので、これなしでは機能しなくなってしまうのではないかと心配です。
最近ハリオットレーンを学生や研修医のポケットに見なくなりましたが、SmartPhoneの中に入っているんでしょうかね?
僕もLexi-compをiphoneにいれてから、もっぱらLexi-compです。これがいい理由は、mechanism of action, time to onset, eliminationなどpharmacologyもしっかり書いてあって、しっかり動態を理解できるからでしょう。
順天堂大学 医学教育研究室の建部です。 私がアメリカで医学部生だった22-23年前と変わっていませんね。ネルソンとハリエットレーンにはお世話になりました。当時はSmartPhoneは無いので、持ち歩けるのはハリエットレーンだけでしたけど。今の日本の医学部学生は教科書を読もうともせず、こまっています。もっぱら、イヤーノートとか各科別の「病気が見える」シリーズとか。中にはM6になっても、朝倉の内科やハリソンを開いたことのない学生もいるので、驚く一方で指導する教員としてどうしたものかと思っています。最近の文献だと、アメリカでは学生のころからUpToDateとかMDConsultを使って実習しているようだし。日本の学生に話しても、必要性を感じないらしく、興味も示さず・・・。 現状を知るに、とても参考になりました!!貴重な情報、ありがとうございます。
建部先生、コメントありがとうございます。smart phone, Uptodate などの技術、情報革新は避けられない時代の潮流だと思います。むしろ学生がいちはやく対応していく姿をみると、賢いなと感嘆します。私も日常業務の中で人に教えることが少しずつ多くなってきましたが、講義ともなるとpower pointは必須です。でもそういうなかで年配、もとい経験をつまれた先生が、そういったものをいっさいつかわずに、まさにしゃべり話だけで、聴衆を魅了する講義をきくととても感動します。そして、そういった講義のほうが人のこころに残るんですよね。