先日、毎年この時期に行われるAHA(アメリカ心臓学会)主催のNew York City Go Red For Women Luncheonに参加してきました。最近はアメリカでもすっかり定着してきたAHAのGo Red For Womenは、女性にも心臓病を知ってもらう事を目的とした全国的なキャンペーンで、このランチョンはその資金集めの活動の一環として行われています。
男性の病気であると考えられがちな心臓病ですが、統計を見ると、アメリカの女性の死因の三分の一は心臓病です。女性はホルモンの影響で冠動脈疾患の発症率があがるのは男性よりも10年ほど遅れますが、女性の症状は典型的でない事が多く、また女性は医療機関にかかるのが遅く、合併症も多いと言われています。
こうして10年ほど前にAHAが始めたGo Red For Women、毎年2月のある金曜日(今年は2月6日でした)は赤い服を着てこの活動を応援しようとの事で、著名人もこぞって赤色のドレスを着てニュースに出ています。最近は知っている人も多いようで、今年は娘の小学校でも2月にはGo redの日があって驚きました。
Go redのウエブサイトに行くと、心筋梗塞を起こした人の経験談から、心臓病のリスクや健康的に生きるための教育など、心臓病の予防に大切な情報が満載です。乳がんにもPink Ribbonキャンペーンがありますが、そちらの方が先に始まっていたようです。5-10キロ走ったり歩いたりするイベントで、病気の啓蒙と寄付のための ものも多く、私も2年前にLeukemia and lymphoma societyの10Kラン、去年はウオールストリートの5Kハートランに参加しました。病気に関した教育や資金集めを、みんなが楽しく参加できるイベントにしてしまうのがアメリカらしいです。
さて、今年のGo Red For Women Luncheonも盛況に行われ、約1300人の循環器医療関係者等がニューヨークヒルトンの大広間に集まり、オークション、講義、ランチョンなどにより、100万ドル以上集まったそうです。会場は赤を身につけている人達と赤色系の証明で赤一色です。そして実は今年はMan of the Yearとして私の病院のカテ室デイレクターがノミネートされ、壇上には照れくさそうに赤いドレスの女性達と一緒に壇上に立ったデイレクターの姿が見られました。