米国で大学院に入学するのに必要なGRE (Graduate Record Examinations) というテストの対策本をチラ見していた時のこと。
とある数学の問題に差しかかったとき、その悲劇は起こりました。
問題:次の三角形の∠B は何度か。ただし、∠A = 60°、∠C = 75°である。
選択肢 (1) 15° (2) 45° (3) 90° (4) 120°
解法のヒント; Just trust the picture! Make a guess and choose the nearest one.
(日本語訳; 見たままの図を信じろ!角度を予測して一番近い答えを選ぶんだ。)
米国の数学教育に対する理解が深まった瞬間でした。
1,3,4, では無くて、2であるという選択ですね。テストには応用できますね。しかし、数学というのは答えが出れば良いのではなくて、どういう理屈でそうなったのか、その結果の絶対性の様のものがあるるとおもいます。guess and choose では無くてどういう過程を経て出たかのanswer を出すのが数学だと思います。日本ではそうだったと思います。アメリカでは違うのですね。全然ちがうものですね。
野崎病院 藤林
おっしゃる通りだと思います。僕も受験の頃は、数学の問題を解くプロセスを楽しんでいたのを思い出しました。ただ、これはあくまで一例ですので、この解法のヒントが米国の数学教育を体現しているわけではないと個人的には思っています。見た限りでは、背景にある理論もきちんと説明している参考書がほとんどだと思いますよ。たぶん、テストではこのような解き方もありよ(この方が早いよ)、ってくらいかと。