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ブログについて

ハワイは温暖な気候と全米一のCultural mixが見られ、医師としての幅広さを養うにはいい環境と感じています。
旅行だけでは見えない、ハワイ在住の魅力もお伝えできればいいなと思います。

野木 真将

兵庫県出身、米国オハイオ州で幼少期を過ごす。京都府立医大卒、宇治徳洲会病院救急総合診療科の後期研修を修了。内科系救急を軸とする総合診療医として活躍したい。よきclinical educatorとなるため、医師としての幅を広くするため渡米。2014年よりハワイで内科チーフレジデントをしながらmedical education fellowshipを修了。2015年よりハワイ州クイーンズメディカルセンターでホスピタリストとして勤務中。

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2017/09/06

海外での医学実習のチャンス(医学生編)

「海外の病院で実習見学したい」という問い合わせをよく受けるようになったので、一度まとめておきたいと思います。

私も医学部5回生の時に英国サウサンプトン大学のエクスターンシップ、研修医3年目の時にハワイ大学内科でのオブザーバーシップを経験し、とてもいい刺激(inspiration)を受けました。

海外での医師免許を保持して正式な卒後臨床研修を修了しているわけではないので、近年の米国では臨床への参加は制約が厳しい状況になっています。見学が主な活動ではあっても、その後の進路選択の判断材料になり、学習動機の維持に役立つので、是非とも医学生や若手医師の皆さんには積極的に海外に出るチャンスを利用して欲しいと思います。

その際には「ただ見聞を広める」のではなく、より具体的な「到達目標を設定する」ことが大事です。

研修医時代は休暇の確保が大変ですが、医学生の場合も学生課と相談して、所属大学の単位として認めてもらえるかも考慮しなければいけませんね。

● 主に医学生を対象に募集しているエクスターンシッププログラム

1)英国大学医学部における臨床実習のための短期留学http://www.jmef.or.jp/Elective_Placements/elective_placements.html

  •  支持団体:公益財団法人 医学教育振興財団(Japan Medical Education Foundation: JMEF)
  •  募集タイプ:全国公募(19名)
  •  応募条件:少なくとも日本の医学部で臨床実習を1年間終える予定の医学部生、IELTSを受講して7.0点以上取得していること
  •  応募/派遣時期:応募締め切りは例年8月初旬、面接は9月下旬、派遣は2月頃
  •  留学費用負担:10万円の補助金あり、残りは自己負担
  •  留学先:英国内の医学部6カ所に2名ずつ派遣し、4週間の実習期間
  •  留学時期:ニューキャッスル、セントジョージ、プリマス、オックスフォード、グラスゴーは3月。リーズは6月

*詳細は、http://www.jmef.or.jp/Elective_Placements/yoryo.pdf

2)ハワイ大学 医学生エクスターンシッププログラムhttp://jabsom.hawaii.edu/globalhealth/

  •  支持団体:University of Hawaii John A Burns School of Medicine (JABSOM)
  •    募集タイプ:大学連携
  •  応募条件:ハワイ大学と提携(MOU)を結んでいる日本の医学部(ウェブ上に公開)新6年生
  •  応募/派遣時期:随時募集、スカイプ面接を経て派遣時期決定
  •  参加費用:学生は授業料なし。宿泊費や航空券代など全て自己負担
  •  留学先:4週間をKuakini Medical Centerで過ごす。
  •  目的:レジデント病棟チームの一員として過ごし、米国での診療経験を得る。家庭医との外来シャドウイングもある。

3)FMG Portal

http://fmgportal.com/about-us/

  •    内容:米国での提携レジデンシープログラムに3-6ヶ月単位で留学を斡旋する業者。実習先の斡旋だけでなく、レジデンシープログラム応募に必要なERAS書類の準備やビザの申請手続き補助も行う。
  •  費用:毎月派遣会社に支払いあり。
  •  応募条件:医学生を対象とするコースと卒後の医師を対象とするコースあり。

*こちらは特定の留学コースではなく、営利目的のものですのでご自身の責任でお問い合せください。

● 主に医学生を対象に募集している短期海外ワークショップ

1)JANAMEF / Hawaii Tokai International College (HTIC) Summer Medical English workshop

http://www.janamef.jp/program_info/program_e/

  •  支持団体:日米医学医療交流財団(JANAMEF) 、ハワイ東海大学
  •    募集タイプ:全国公募
  •  応募条件:医学部5-6年在籍者, TOEFL iBT 80 点(TOEIC 730点)程度の英語力を持ち、意欲のある者
  •  応募/派遣時期:例年6月上旬応募締め切り、書類審査を経て、8月に派遣
  •  参加費用:10万円財団補助あり。実習費用は$1350(宿泊費、食費を含む)。航空券代は自己負担
  •  留学先:1週間をハワイ東海大キャンパスやハワイ大学医学部で過ごす。
  •  目的:様々な施設見学、ワークショップ、講義を通じて医学英語の向上と見聞を広げることを目的とする。ハワイ大学医学部生や日本全国の同世代の医学部生と交流できる。

2)VIA programs Medical Exchange Discovery (MED) program

  •  支持団体:Stanford University, VIA program
  •    募集タイプ:全国公募 (若干名)
  •  応募条件:医学部1-2年生はNovice program, 3-6年生はAdvanced track
  •  応募/派遣時期:応募締め切りは例年7月初旬、面接は7月中旬、派遣時期は8月
  •  参加費用:$4800(宿泊費と食費含む)。航空券代は実費負担。
  •  留学先:3週間をUCSF, Stanford Universityなどで過ごす。
  •  目的:日本、中国、台湾などの医学生と交流しながら、母国の医療システムを批判的に吟味してディスカッションできるようになること。

3)VIA programs Exploring Health Care (EHC) program

  •  支持団体:Stanford University, VIA program
  •    募集タイプ:全国公募 (若干名)
  •  応募条件:医学部1-2年生はNovice program, 3-6年生はAdvanced track
  •  応募/派遣時期:説明会は11月(日本医大)、応募締め切りは例年12月初旬、派遣時期は3月
  •   *2017年度は、2016/12/30応募締め切り、2017/3/18-30派遣
  •  参加費用:記載なし。航空券代は実費負担。
  •  留学先:3週間をUCSF, Stanford Universityなどで過ごす。
  •  目的:スタンフォード大学、及びUCSFの付属病院はもちろん、老人施設、児童ホスピス施設、同性愛者を対象としたクリニック、学生が運営するフリークリニックや各種研究施設などを訪問し、米国医療を様々な視点から学べるプログラム。スタンフォード大学医学部でご活躍されている御手洗剛先生、UCSF医学部でご活躍されている金城さくら先生といった日本人医師の方々と交流して、そのお仕事ぶりを見学したり体験談を聞くことができます。またEHC 2017でのFaculty Advisorは慶応大学医学部助教のJames Thomas医師ですので、滞在期間中にThomas医師による医学英語の授業も経験できます。この他にもEHC 2017ではTED Talksでも有名なAbraham Verghese先生率いるStanford Medicine 25 のスタッフによる身体診察のセッションやDr Chackoによる「デザインシンキングを用いて医療を変える」ことを学ぶセッションなども用意されています。(募集メールより抜粋)

4)野口医学研究所CSP/CRE ワークショップ

http://www.noguchi-net.com/program/for_student.html

  •  支持団体:野口医学研究所
  •    募集タイプ:全国公募 (若干名)
  •  応募条件:医学部5年生
  •  応募/派遣時期:例年12月の冬季セミナーで選考会を実施、書類選考と面接を経て、派遣は3月頃
  •  参加費用:実習費は財団負担、滞在費と航空券代は自己負担
  •  留学先:米国東海岸にあるトーマスジェファーソン大学(TJU)での1週間のCSPワークショップ(CSP=Clinical Skills Program)に参加。
  •    *年度によってはハワイ大学でのCREワークショップ(CRE=Clinical Reasoning Exercise)に参加することもあり。
  •  目的:米国医療トレーニングの基本を学ぶこと。

5)ハワイ大学での基本診療能力ワークショップ

  •  支持団体:University of Hawaii JABSOM Office of Medical Education (OME)
  •    募集タイプ:全世界公募(定員30名)
  •  応募条件:アジア太平洋地域の医学生対象。講義を理解できる程度の英会話能力は必要。
  •  応募/派遣時期:例年7月 中旬が応募締め切り。ワークショップ時期は8月中旬。
  •        *2017年度は7/17応募締め切り、8/13-17に開催。
  •  参加費用:ワークショップ参加費は$1,000(授業料と歓送迎会飲食費を含む)。滞在費と航空券代は実費負担。
  •  留学先:ハワイ大学医学部での3.5日間のワークショップ
  •  目的:医学生を対象としたハワイ大学の歴史あるProblem Based Learning (PBL)指導方式を体験し、基本的な問診と診察能力の向上を狙う

●医療英語の向上を目的とする医学生対象の国内ワークショップ

1)MEDC 医療英語ワークショップ

  •    支持団体:岐阜大学 医学教育開発研究センター(MEDC)
  •    募集タイプ:主に学内生対象だが、他大学からも若干名参加可
  •  応募条件:各ワークショップ開催2週間前までに、学年・氏名(日本語表記及び英語表記)・メールアドレス・携帯番号を担当者まで送信
  •  応募/派遣時期:例年2-7月の期間中に月に1回土曜日開催(5時間)
  •  参加費用:記載なし
  •  目的:外国人模擬患者に対して実践的な医療英語を練習する参加型ワークショップ。

2) Tokyo MEDS (Medical English Discovery Seminar)

  •    支持団体:日本医科大学 Team Medics
  •    募集タイプ:全国公募(定員毎回50-100名程度)
  •  応募条件:医学部生
  •  応募/派遣時期:2016年4 月より毎月開催。ウェブサイトから専用応募フォームで申し込み。
  •  参加費用:学生無料、一般1500円
  •  USMLE Step 2 Clinical Skillsの受験を考えている医学生の方にとっても実用的な知識と技術を練習できる貴重な機会。講師: 押味貴之先生(日本大学医学部)& James Thomas先生(慶應義塾大学医学部)

3)JASMEE 医学英語セミナー

  •    支持団体:JASMEE (日本医学英語教育学会)
  •    募集タイプ:全国公募(定員50名)
  •  応募条件:なし。
  •  応募/派遣時期:2017年度は10月29日に慶應義塾大学医学部でセミナー開催
  •  参加費用:事前登録で学生9,000円、一般18,000円(会員割引あり)
  •  目的:10月29日のセミナーのテーマは「英語での論文執筆と口頭発表のコツ」

*他にも、JASMEEは日本医学英語検定試験を実施。

詳細はこちら–>http://www.medicalview.co.jp/JASMEE/epemp/index_c2.shtml

 

まとめ

  • きっと他にもあると思いますが、今回は筆者の知識や経験を元に日本の医学生を広く対象としたエクスターンシップやワークショップを紹介しました。
  • このような実習を支援している医師は教育熱心であることが予想されますので、臆せずに積極的に問い合わせをしてみることをお勧めします。

 

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