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最適な医療とは何でしょうか?命が最も長らえる医療?コストがかからない医療?誰でも心おきなくかかれる医療?答えはよく分かりません。私の日米での体験や知識から、皆さんがそれを考えるためのちょっとした材料を提供できればと思います。ちなみにブログ内の意見は私個人のものであり、所属する団体や病院の意見を代表するものではありません。

反田 篤志

2007年東京大学医学部卒業。沖縄県立中部病院で初期研修後、ニューヨークで内科研修、メイヨークリニックで予防医学フェローを修める。米国内科専門医、米国予防医学専門医、公衆衛生学修士。医療の質向上を専門とする。在米日本人の健康増進に寄与することを目的に、米国医療情報プラットフォーム『あめいろぐ』を共同設立。

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2015/04/05

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3件のコメント

  1. 鮫島 庸一 より:

    いよいよ日本でも新規C型肝炎治療内服薬ソバルディの薬価が決定し、間もなく使用が可能となります。安全性が高く、有効率の優れた薬剤ですが、極めて高価です。
    検査や併用薬も合わせると12週の1コースが600万円前後になると考えます。厚労省は多勢の患者に治療が受けられるよう、本治療法を肝炎治療助成制度(認定されると患者の自己負担額が月々1-2万円になる)の対象の治療法に設定すると思います、しかしC型肝炎患者が、この制度の恩恵を得るには、現在のところ、専門医で行う治療に限定されるのではないでしょうか?
    より多くの患者の完治をめざし、一般医で治療ができるよう間口を広げて国民全体に便益を図るか、専門医に治療を限定するのかが問われています。このような安全かつ有効な治療ではあるが、極めて高額な医療に関して、どのような形で臨床応用するのか公衆衛生学的に非常に関心のあるテーマと思います。
    米国のC型肝炎の内服治療の現況と、保険との関係、また高額な新規の医療に関し、その恩恵・負担をどのように享受もしくは分かち合うか、特に高齢化が進み社会保障費が増え続ける日本での捉え方について、先生のご意見を聞かせていただければ幸いです。

    また最近国立がんセンターから緑茶やコーヒーを習慣的に摂取すると死亡リスクが低減するとのJHPCコホート研究が発表されました(ただし静岡県など緑茶の多消費地は研究の対象に入っていません)。医療費の節減効果については言及していません。
    米国での緑茶関連産業の売り上げは最近急速に伸びてきて年間1兆円とも聞いています(日本はかなり落ち込んできているので6000億円以下ではないでしょうか)。その大半は中国からの茶との事です。
    先生たちの周囲の方々の嗜好品の傾向はいかがですか?栄養疫学の研究対象としても興味深いですね。

    以前送ったコメントは届いたでしょうか?

    • 反田 篤志 より:

      コメントありがとうございます!Sofosbuvirの値段に関しては、アメリカでも度々話題に上がっています。民間保険では、個人負担上限が高くて支払いに困難が生じるケースが出ています。(他の高額治療薬もそうですが)国の保険であるMedicareの負担額が大きく、保険財政が圧迫されていることも問題視されています。一方で、C型肝炎に対するSofosbuvirに関しては、その高い治癒効果と治癒後の肝硬変・肝臓ガンのリスク低下から、費用対効果の面では十分価値があるという試算も出ています(この部分に関しては専門ではないので、間違っていたらすみません)。一般的にこのような治療の発達は国の医療費を押し上げますが、国民の健康度や余命の向上につながります。

      このような治療に関して国や社会がどのように財政負担していくか、という問いに関してですが、残念ながら、一定のはっきりした解答はない、というしかありません。例えば、自分の寿命が70歳から75歳に5年間延びるとしたら、いったいいくらまでなら払っていいと考えるでしょうか?では80歳から85歳に延びるとしたら?逆に、50歳から55歳ならどうか?自分の命ではなく、自分の子どもの命だったらどうか?ここでは、結局のところ命や健康的な生活の値段をいくらに設定するべきか、という問いに答えなくてはいけません。しかも、個々人が自分の命の値段を設定するのではなく、社会全体として平均的な命の値段を尋ねられているわけです。そして、こう問い立てをすると、”命に値段などつけられない”と、多くの方が持つだろう直感的な反発が首をもたげます。

      ただし、現実的にはお金は限られていますし、限界効用の小さい医療行為を際限なく行うことは許容されにくくなっていくでしょう。例えば、85歳を超えた方への新規透析導入や抗がん剤治療、意思疎通不能な方への胃瘻導入などには、極めて慎重な判断を下すことが医療者に求められていく(すでに求められている)と思います。そして、つい最近まで医療の全体的な傾向として、「より多くの医療行為を(限界効用を考えず)最後までやりつくすこと」が善とされていたことは否めません。この部分に政策的に制限をかけるべきかどうかは、判断を保留せざるを得ません。もし保険支払いにそのような制限をかけるとするならば、極めて慎重かつ長期的な民意形成と議論が必要だと考えるからです。

      むしろ私は、患者自身がよりきちんと情報を提供され、自らの価値観に沿った意思決定を下すことができるような医療環境設計に注力すべきではないかと考えます。アメリカでの経験やこれまでのデータなどを見ている限り、患者は利益
      と害悪をきちんと説明されると、(医師よりも)Rationalな意思決定をする傾向が強いと思います。これは多くの場合、限界効用の低い医療介入の実施を患者が(自分には必要ないよと言って)断ることにつながります。患者側が必要性の低い医療を求めることがあることは否定しませんが、あくまで、全体の傾向としてです。また、患者側が必要性の低い医療を求めるのは、大抵の場合、きちんと利益と害悪の情報提供がなされていないときです。日本では、残念ながらそれらをきちんと実施する時間もないですし、環境も整えられていません。

      ちなみに私はコーヒー派です。緑茶を飲んでいる人は中西部には少ないです。中国人はたくさんいるので、中国のお茶はいつでも手に入りますが。

  2. 鮫島 庸一 より:

    貴重なコメントありがとうございました。
    先日本薬剤を開発したギリアード社の説明を聞いてきました。高価な治療薬剤ですので、医療経済的な位置づけについて説明があるかと思いましたが、残念ながらありませんでした。
    米国に比較し、日本のC型肝炎患者は高齢化しており、認知症を含めいくつもの合併症を抱えています。適応についてより慎重な対応が求められるのではないかと感じました。

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