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ブログについて

Born in Japanだが医者としてはMade in USA。日本とは異なるコンセプトで組み立てられた研修システムで医師となる。そんな中で、自分を成長させてくれた出会いについて一つ一つ綴っていく。

浅井 章博

岐阜県産 味付けは名古屋。2003年名古屋大学医学部卒。卒業後すぐにボストンで基礎研究。NYベスイスラエル病院にて一般小児科の研修を始め、その後NYのコロンビア大学小児科に移り2010年小児科レジデント修了。シカゴのノースウェスタン大の小児消化器・肝臓移植科にて専門医修了。現在はシンシナティー小児病院で小児肝臓病をテーマにPhysician-Scientistとして臨床と研究を両立している。

浅井 章博のブログ
2011/11/26

アメリカでのお産 (2) ~産婦人科での初診~

 

さて、初診のアポイントメントがとれたら準備を始めましょう。

まず、自分の保険会社に連絡をして、自分が妊娠して出産予定であることを伝えます。シカゴでメジャーな(全米でメジャーですが)ブルークロスブルーシールドの保険は、加入プランによっては妊娠してから3ヶ月以内に連絡しないと追加料金を取られることもあるので気をつけてください。加入プランによっては報告義務がないこともあるのですが、一度電話してみるのが良いでしょう。

それから、もし過去に出産を経験していれば、その時の記録を持って行きましょう。日本語の記録の場合は、英語に訳しておくのがいいでしょう。また、妊婦のワクチン記録も大切です。小児科としては、妊婦が風疹にかかったことがあるか、ワクチンをしたことがあるかどうかは特に役に立つ情報です。持病の記録、過去の手術の記録と、毎日飲んでいる薬のリストも用意しましょう。薬に対するアレルギーがあればそのリストも。

次に、確認リスト(聞くことリスト)を作りましょう。初診では色々と確認することがあるので、聞き漏れのないようにリストを持って行くといいでしょう。まずは事務の人に聞くことリスト。これは初診の日の受診の前でもあとでもいいです。

  • 保険会社がカバーするかどうか確認はとれたのか?
  • 夜間、土日に何かあった場合はどこに電話すればいいの?
  • 今後の予約について、もし変更したい場合はどの番号にかければいい?
  • マタニティークラスや、ヨガクラスの情報
  • Prentice(出産予定病院)の出産前ツアーについての情報

それから、医師に聞くことリスト

  • 予定日はいつ?(聞かなくてもおしえてくれますが、、)
  • ダウン症などの遺伝病診断のスクリーニングのオプションは? (これは医師側から説明があるはず)
  • つわりがひどければ、その対処法
  • こちらでは無痛分娩が普通ですが、あえてそれは拒否する場合はその旨を伝えておく、またはそういうオプションも考えているということを伝えておきましょう。

それから、妊娠が発覚したらできるだけ早く、葉酸(Folic acid/Folate)とDHAの入った Prenatal vitaminを薬局で買って飲み始めましょう。これは、胎児の脳の発達に大切なビタミンで、脳脊椎の奇形を防ぐのに多大な効果があります。むしろ、妊娠を考えている方は妊娠が発覚する前から飲んだりするぐらいですから。

妊娠初期は、まだ不安定な状況です。何かオカシイなと思ったら、できるだけクリニックに電話して相談してみましょう。そうすることで、電話で相談することになれますし、クリニックのスタッフとの関係を築くことができるでしょう。日本では病院や診療所に電話するということはあまりないかもしれませんが、こちらでは電話での相談がかなり一般的です。よく経験を積んだナースが電話で対応してくれます。ナースの手に負えないレベルの問題だと判断されたら主治医のところに連絡が行くようになっています。

 

5件のコメント

  1. アサカワ より:

    ブログ、どんどん成長してますね。お忙しい中頭が下がります。
    アメリカにいながらにして、医師と患者の関係は生産者と消費者じゃないんだ、という考えに至られたのがとても面白いと思いました。個人的には、出産inアメリカシリーズと医療経済&倫理の話を特に楽しみにしてます!

    • 浅井 章博 より:

      コメントありがとうございます! 実際日本で医療をしていないので、日本にいたらどうだったかはわかりませんが、地震の時の体験が大きかったと思います。あと、小児科でさらに、患者と密接な関係になる専門科にいるということも影響しています。
      お楽しみに~!

  2. 三枝孝充 より:

    アメリカの出産事情は有用な情報ですね。無保険ならいくらかかるとかも気になりますが。ところで葉酸は日本では必須ではないとされていると思いますが、日本でのneural tube defectのincidenceは欧米に比べて低いのですか?アメリカ人の食事を見ていると葉酸摂取は必要な気がしますが、日本食などで十分に葉酸が取れていれば大丈夫な気もしますが。時間のあるときにでも教えてください。

  3. 浅井 章博 より:

    コメントありがとうございました。
    日本のことは全く知らずに、アメリカのデータに基づいての記事でした。ご指摘を受けて調べたところ、日本産婦人科医会のHPに記事がありました。
    http://www.jaog.or.jp/JAPANESE/jigyo/SENTEN/kouhou/yousan2.htm
    日本のNeural Tube Defectの発生率は相対的に低いですが、この統計はちょっとバイアスが多そうですね。80年代の日本の食生活vsアメリカの食生活と現代のそれぞれの妊婦の食生活を考慮に入れた上で、さらにエコーで脳に異常が見られた場合の80年代における日本の中絶の可能性とアメリカのそれとをさらに考えに入れた上で、データを眺めなければいけません。
    結論として、HPのしたのほうにあるコメントによると、日本でも一応推奨されているといことでしょうか。
    あとは、RIskとBenefitの考えに基づいて結論すると、葉酸はほぼNo Harmで、さらにはBenefitがありそうなので摂取しておくことをおすすめします。

    • 三枝 孝充 より:

      日本での neural tube defectが増えているのが、最近のコンビニエンスfood生活などからくる野菜の摂取不足が原因だとすると、葉酸のsupplementは必要ですね。安いですし妊娠期間だけであると考えると摂取が望まれますね。忙しい中調べていただきありがとうございました。

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