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里井セラ

ブログについて

米国における消化器肝臓内科フェローシップのトレーニングについて紹介していきたいと思います。

里井セラ

2018年日本医科大学卒業し、同大学病院で2年間の初期研修を行う。2020年よりニューヨークにあるMount Sinai Beth Israelで内科レジデンシー開始。2023年からオハイオ州クリーブランドにあるケースウェスタンリザーブ大学病院で消化器肝臓内科フェローシップを開始。

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Fellow’s Continuity Clinic

直訳すると”フェローの継続外来”となりますが、その名の通りフェローは毎週水曜と木曜の午後、消化器内科外来を行います。それぞれの患者枠は最大7人で、入院コンサル以外の全てのブロック(内視鏡、リサーチなど)で外来が組み込まれています。フェローシップによっては、2週間のローテーション毎日が外来という制度もありますが、Continuity Clinic制度では基本的に毎週外来があるため、自分の患者さんを”継続”して診ることができるようになっています。

疾患としてよく遭遇するのは、過敏性腸炎、逆流性食道炎、慢性膵炎、炎症性腸疾患、NASH、PEG関連の問題など。日本と異なり腫瘍内科または腫瘍外科が癌患者を診療するため、診断目的の内視鏡を除き、私たちが消化器癌患者を診察することはありません。

外来での流れですが、まず自分で患者に問診・診察をしプランを立て、指導医にプレゼンし、共に患者の元に戻り、治療方針を説明することになっています。これは内科レジデンシーの外来の時と同様でした。患者1人につき30分の時間が設けられていますが、指導医にプレゼンするので時間はいつも足りなくなってしまいます。ただ、ケース毎に指導医とガイドラインを交えながらディスカッションできるため、学びも非常に多いです。

患者さんには大体3-6ヶ月後に外来に来てもらいます。再診のスパンは日本と比べて長いですが、患者さんは医療者とやり取りできるアプリがありこれが一役買っています。

患者さんへの情報開示と電子化

アメリカに来て驚くのは、患者さんに共有される情報の多さです。例えば入院患者さんの回診の際に、患者さんがフェイスタイムを使って自分の家族に一緒に説明を聞いてもらうのはよくあることです。電子システムもとても発達しています。全米で一番普及している電子カルテの会社はEpicと言いますが、Epicは医療者と患者両方にアプリを提供しています。医療者は病院にいなくとも自分のパソコンから電子カルテにリモートアクセスできるのはもちろんのこと、自分の携帯からもカルテにアクセスし、採血・薬・画像検査などオーダーすることもできます。また患者専用の携帯アプリもあります。入院患者はそれを使って入院中の採血データや画像結果、また医者のカルテも見る事ができます。外来においても同様で検査結果を見る他にもアプリから医療者にメッセージを送ることができます。ここから再処方の依頼、検査結果説明、また次の外来を予約することができます。外来における再診のスパンが長いアメリカで大きな役割を果たしているのではないでしょうか。

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