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荒木淳子

ブログについて

Dance/Movement Therapyは、心理療法の中でもまだまだマイナーなので、少しでも魅力をお伝えできればと思います。

荒木淳子

福島県出身。大学院卒業後、就職活動に苦戦するも、無事にダンスセラピストとして就職。現在は、メリーランド州とワシントンDCのカウンセラー資格を有し、子ども・成人・家族を対象に、心理療法・カウンセリング・ダンスセラピーを提供。

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久しぶりの投稿です。今回は、ダンスレッスンとDance/Movement Therapy (DMT)の違いについてお話ししたいと思います。 

以前の投稿でも少し触れましたが、DMTのセッションは、端から見ると、ダンスのレッスンや遊んでいるように見えることがあります。また、多くのdance/movement therapist (セラピスト)は、ダンサーや振付師、教育者でもあるので、DMTのセッションの他に、ダンススタジオやコミュニティーセンター、学校等でダンスのレッスンや関連するプログラムを提供している場合もあります。

では、レッスンとDMTでは、何が違うのでしょうか?

ダンスのレッスンでは、インストラクターがダンスを指導します。技術向上やエクササイズ効果、レクリエーションなど、生徒さんの要望/期待は様々ですが、ダンスを学ぶ過程で、自制心や自信、表現力、想像力等の向上が見られるかもしれません。生徒さんの中には、ダンスを通して、セラピー的な効果を実感される場合もあるかもしれませんが、インストラクターは、生徒さんのダンス上達やダンス作品の向上を目標に指導を行います。 

DMTは、心理療法の一種で、困っていること、気になっていることの軽減/改善を目標としています。からだの感覚や、様々な動きを含めた広義のダンスを、セラピーの主な手段としていますので、結果としてダンスが上達する場合もあるかもしれませんが、ダンスを教えることは、セラピストの主題ではありません。セラピストは、ダンスの技術や芸術性ではなく、その動き・ダンスを通して、個人が何を感じ、考えているのかに関心を寄せているので、感覚やイメージを喚起したり、本人の気付きを促す様な言葉掛けが行われます。また、動き・ダンスによるプロセスの後に、言葉でのプロセス・振返りを行う場合もあります。 

セラピストには守秘義務があり、例外を除いて、セラピーを通して知り得た情報を口外することはありません。セラピストは、病院やカウンセリングセンター、学校などに勤めている他、個人でオフィスを構えている場合もあります。Dance/Movement Therapist以外の肩書きで働いている場合も多いですが、American Dance Therapy Associationが、地域のセラピスト検索ページを提供しています。セラピーが始まる前には、他の心理療法同様、何に困っていて、どんなことに関心があるのか等、お話を伺い、一緒に目標を立てます。

DMTのスタイルには、個人、グループ、親子、家族、カップル等があり、目的に応じて選択されます。セラピーにかかる期間も、目標や、どのような経緯でセラピーを受けるのかによって異なります。例えば、入院した場合は、(退院後のサービスとして、地域のセラピストを紹介されることもありますが、)1−2回のセッションで終わることもありますし、個人で受ける場合は、より大きな目標に向かって、長期のセッションが行われるかもしれません。 

DMTを行う空間も、セラピストのスタイルによって異なりますが、プライバシーやセラピーに適した環境が優先されます。また、ダンススタジオには必ずある鏡も、目標達成の妨げになる場合もあるので、セラピストのオフィスに必ずある訳ではありません。

このように、ダンスレッスンとDMTは、同じように見えたとしても、目標や意図が異なります。DMTを含めた心理療法は、困っている事柄が、学校生活や、社会生活、ご家庭での生活、その他、ご本人やご家族の生活に強い影響を与えている場合に限らず、心に引っかかっていることを考えたり、自分と向き合う時間を持ちたいと思った時にも、お手伝いできると思います。 

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