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アメリカで研修をしながらも、心は日本人です。日本の医療、在米邦人の方々の医療に少しでもお役に立てるよう、情報を発信していきたいです。

宮田(野城) 加菜

東京医科歯科大学医学部を卒業後、腎臓内科研修を開始。在沖縄米国海軍病院を経て2011年夏よりアメリカ、ニューヨークにて内科研修、2014年よりロサンゼルスにて腎臓内科専門研修中。趣味は腎臓の形のケーキを焼くことと、宇宙開発に関する本を読むこと。

宮田(野城) 加菜のブログ
2012/08/05

CCU ローテーション

ついに長かったインターン生活が終わり、7月より2年目レジデントとして働いています。さて、1年目の後半にCCU(循環器集中治療室)での1か月間の研修がありましたので、今日はそのことを書こうと思います。

私の病院では、MICU(内科集中治療室)研修もそうですが、CCU研修はCCUの患者だけを診る完全Closedなローテーションで、患者がCCUに入院した時点から、病状が安定して一般病棟へ転棟するまでを担当します。つまり、転棟後は各病棟のチームが担当することとなり、私たちは効率良く重症疾患の管理だけを学ぶことができます。CCUを回っているインターン・レジデントは、昼の授業やGrand Roundなどにも参加せず、常にCCUに張り付いています。また、1か月間同じアテンディング(1人)、フェロー(1人)、レジデント(2人)、インターン(3-4人)が一緒に仕事をするので、2週間ほどすると徐々に慣れてきて仲良く、楽しくなってきます。アテンディング1人といっても、週末は毎週異なるアテンディングがやってきますし、患者によってカテーテル治療を行ったアテンディングが直接患者を診に来るので、様々な個性的な循環器の先生方と働くことができました。あめいろぐ執筆者の一人、Yumi先生もCCUによくいらしていて、とても格好よく働いていらっしゃいました。

私個人的には、循環器疾患はわりと好きで(腎臓&体液管理と関係していますから…心不全・利尿剤 etc…)、日本での研修時も頑張って勉強した覚えがあります。今回も毎朝張り切って患者の病状をチームにプレゼンしていたのですが、張り切りすぎて(!?)笑われるエピソードが何回かありました。

学んだことその1:”LMT”とは言わない。
「冠動脈造影の結果では、LMTに病変はなく、、、」
アテンディング「ちょっと、LMTって何?新しいサンドイッチ?(BLTサンドイッチ=Bacon, Lettuce, Tomato)」
「いえ、Left Main Trunkです。」
アテンディング「ああなるほど、BLTサンドイッチよりましだわね。それにしても、略語勝手に作らないように!」
「(日本では皆LMTって言っていたぞ、、、ちぇっ、あれは和製英語だったのか。。。確かにこちらの循環器の先生方は皆Left MainとかLMとか言っているがLMTと言う人はいないなあ。)」

学んだことその2:”CPA”とは言わない。
「75歳男性、CPAで運ばれてきました。」
アテンディング「CPAって何?」
「Cardiopulmonary Arrest(心肺停止)です。」
アテンディング「ああ、それなら略さないでそう言いなさい。カナ、勝手に略語作らないでとさっき言ったでしょ。」
「(またやってしまったか…日本ではCPAは日常茶飯事使われている略語なのに、確かにこちらでは誰も言っていない。)」

学んだことその3:もう略語は言わない。
「慢性の心房細動ではなく、パフのようです。」
レジデント「パフ?Cream Puff(シュークリーム)?」
「いや、Paroxysmal A fib、pAfです。Cream puffじゃない!(私のaの発音が悪かったのかな。しかし、これもまた確かにアメリカの先生たちは皆略さずに言っている)」

最後に、CCUローテーションで一番面白かった患者さんのエピソード:ベッドサイドでのアテンディングラウンドにて。
アテンディング「研修医諸君、患者さんを診察するときは頭から足の先まで全身を診て判断するんだ。この患者さんの足には毛がたくさん生えている。循環がよい証拠だ。」
患者A「どういうことですか?」
アテンディング「Aさん、すみませんね。今研修医達に教えていたのです。水がないと植物が育たないように、心臓が普段から悪いと足の毛も少なくなるということです。」
患者A「なるほど。それでは、私のこちらの毛はどう説明できます?(薄くなった頭髪を指さすAさん)私、頭への循環が悪いのでしょうか?」
アメリカ人の患者さんは面白い!

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