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生命が生まれてくるのは世界共通。でも、そこに関わる医療や文化には大きな違いが・・。アメリカでの妊娠・出産事情や母乳育児の現状を日本との比較を通して紹介していこうと思います。

今井 あゆみ

京都出身。日本で助産師として10年間働いた後、渡米。カリフォルニア大学サンフランシスコ校にて、助産師および婦人専門のナースプラクティショナーとして修士号を取得。現在、サンフランシスコベイエリアで助産師として勤務。また、国際認定ラクテーションコンサルタントとして母乳育児の推進にも積極的に活動中。

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2013/09/07

アメリカでの出産事情ー帝王切開考 その1ー

先日TVで、アメリカの帝王切開率が34%になったと報道されていました。1990年代には20パーセント程度だった帝王切開率ですが2000年に入ってからどんどん上昇し、ついに30パーセント台になってしまいました。言い換えれば、アメリカでは3人に一人は帝王切開で生まれると言う計算です。ちなみに日本の現在の帝王切開率は2005年の統計によれば一般病院では21.4%、一般診療所では12.8%で、日本でもその率は年々高くなってきているようです。http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/05/kekka1-3.html
)とはいえ、まだまだ国際的には低い数字です。

帝王切開を行う理由で最も一般的なのは、遷延分娩および分娩の停止です。赤ちゃんが降りてこない、子宮が開かないなどの理由によります。次に多いのが、前回の出産が帝王切開だったため二度目、あるいは3度目の再帝王切開です。(帝王切開のあとでも経膣分娩は可能ですが、帝王切開になった理由や施設によります。)次に多いのが、分娩中に赤ちゃんの心拍に異常があって帝王切開になるケース。それから赤ちゃんが下降してくる時の位置の異常によるケースや、母子感染を避けるための帝王切開などさまざまです。そしてアメリカで最近増えているのが、両親の希望で帝王切開をするケースです。長く苦しい分娩を避けたい、時間や日程を自分で決めて産みたい、分娩による膣や会陰の裂傷などの合併症を避けたいなど・・・、お母さんの希望理由も色々です。アメリカでは、基本的にまだ「医療的に必要性のない個人の選択」として帝王切開は認められていませんが、それでも帝王切開の18パーセント近くは「はっきりした医療的必要性」が明示されていないのが現実です。

イギリスで行われた調査では、31%の女性産科医は自身が子供を生むときに帝王切開を希望する・・という結果が出ています。その主な理由は、経膣分娩による会陰などへのダメージを避けたいから・・・(80%)、これらのダメージが長期にわたってセックスへ及ぼす影響を懸念して・・・・(58%)、経膣分娩による胎児へのリスクを考慮して・・・(39%)、帝王切開のほうが日程や時間の調整がつく為・・(27%)などだそうです。

長くかかる経膣分娩に比べれば帝王切開は麻酔込みでせいぜい45分から1時間。速いドクターなら30分以内に終わります。緊急の手術でない限り、全身麻酔は使わないので赤ちゃんとのご対面もその場でできます。

だけど、本当に帝王切開は楽チンで安全なのでしょうか?後編で検討したいと思います。

注)この投稿は、私と友人がオーガナイズしているサンフランシスコベイエリアの日本人妊婦および小さなお子さんをお持ちの家族をサポートする地域グループ「わいわいママ」のブログに寄稿したものを編集したものです。

1件のコメント

  1. 反田 篤志 より:

    非常に重要なトピックだと思います。米国でも州ごとや地域ごとにおける帝王切開施行率の差は、妊娠合併症の有無などによる医療必要度の差では説明しにくいですよね。

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