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反田篤志

ブログについて

最適な医療とは何でしょうか?命が最も長らえる医療?コストがかからない医療?誰でも心おきなくかかれる医療?答えはよく分かりません。私の日米での体験や知識から、皆さんがそれを考えるためのちょっとした材料を提供できればと思います。ちなみにブログ内の意見は私個人のものであり、所属する団体や病院の意見を代表するものではありません。

反田篤志

2007年東京大学医学部卒業。沖縄県立中部病院で初期研修後、ニューヨークで内科研修、メイヨークリニックで予防医学フェローを修める。米国内科専門医、米国予防医学専門医、公衆衛生学修士。医療の質向上を専門とする。在米日本人の健康増進に寄与することを目的に、米国医療情報プラットフォーム『あめいろぐ』を共同設立。

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帰国子女でない限り、米国への臨床留学を目指す人なら誰もが苦労する英語。私も例外ではありませんでした。そんな私の恐らく役に立たないであろう体験談を共有したいと思います。

以前こちらでも書いたように、私がUSMLEを勉強しようと思い立ったのは医学部6年生になる直前の3月、それまでは特に英語を勉強する強い動機はありませんでした。大学入試直後にはある程度のレベルにあったであろう英語力は、最初の二年間は教養過程の英語の授業でなんとか形を保っていたものの、その後二年間の有意義な大学生生活により、完全に消失しました。医学部5年生に入ると本格的な実習が始まり、英語の論文を読む機会が出てくるなど、徐々に英語を学ぶ必要性が実感されるようになりました。「恐らく英語を勉強しなければいけない」。頭では分かっていたのですが、なんだか乗り気がしなくて延ばし延ばしにしていました。しかし5年生も後半に入ると、さすがにまずいと思うようになり、USMLEを勉強し始める少し前から、英語を勉強し直すことに決めました。

さて私はどこから英語を勉強しなおしたか?自分の実力と照らし合わせた結果、NHKラジオの基礎英語2基礎英語3から始めることにしました。初歩的すぎると思われるかもしれませんが、かなりのブランクを空けた状態からリハビリしながら継続していくには、無理をしない方がいいと思いました。方法はいたって古典的です。それぞれのテキストを毎月買い、夜に放送されるラジオのレッスンを聞くと同時に録音し、必要に応じて繰り返すだけです。インターネットを使ったり、本を買うことも検討しましたが、自分のペースをつくるために、NHKラジオが最も適当だと判断しました。

2,3カ月で基礎英語は比較的簡単に思えるようになってきたので、それを継続しながら同時に英会話入門始めました。これはより実践的な内容になっていて、当時の私には極めて適切なレベルでした。講師の遠山顕先生の声は今でも耳に焼き付いています。これで三つの番組を一度に聞いていたことになります。

医学部6年生になり、さすがに基礎英語は簡単になったので、少しレベルを上げることにしました。この頃にはUSMLEの勉強も始めていたので、より英語の勉強に時間を割くことに決めていました。基礎英語をやめて、もう一つ上のレベルの英会話(「ラジオ英会話」だったでしょうか。ちょっとタイトルが定かではありません。さらに実践的な英会話の内容で、一つのコンテンツのシャドーイングやリピーティング、ロールプレイングを繰り返す内容でした)と、ビジネス英会話を始めました。

英会話入門とラジオ英会話はとにかく声に出し、その回の文章を暗記するようになるまで繰り返しました。文章ごと暗記して発音、タイミング、抑揚、音韻をラジオと同じスピードで再現できるようになると、その回をクリアーできるというタスク設定をしていました。好きな歌手の歌をまるごと一曲コピーして暗唱できるようになるまで繰り返すイメージです。また、たまに自分の声を録音して聴いていたと思います。耳と口の連動を繰り返すことで、徐々に英語のリズムがついていったように感じます。その一方で、ビジネス英会話は主に語彙を増やすこととリスニング能力をつけることに重点をおいて聴いていました。最初は難しく感じましたが、徐々に話していることが一回で理解できるようになってきました。

6年生の夏頃には、英会話入門をやめていたと思います。そこからはラジオ英会話とビジネス英会話に絞って勉強していました。一回の放送は15分ですが、まともに文章を暗記しようとするとその2、3倍の時間はかかります。大体一日に1時間半くらいは英語の勉強に割いていた印象です。その頃には、ビジネス英会話の後に放送されるNHKラジオの英語ニュースも聴くようにしていました。ほとんどの内容はすでに日本語のニュース番組で知っていたので、意味を把握しやすかったと記憶しています。

これまでの勉強の成果を見るために、医学部6年生の3月にTOEFLを受けることを決めました。USMLE Step2CKも3月に受験し、医師国家試験が2月にあったので、必然的に英語に割く時間はやや少なくなっていました。医師国家試験後の一ヶ月間でTOEFL試験対策を詰め込み、あまり自信はなかったものの、試験に臨みました。なんとかiBTで100点を取ることができましたが、Speakingが20点と予想以上に悪く、課題の残る内容でした。

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