アメリカの小児がん情報ではありませんが、国内での小児がん患者を支える活動が毎日新聞に掲載されていたので、紹介します。
記事に紹介されている堀越医師は、わたしがレジデントとして小児がん診療をはじめた、静岡県立こども病院時代の指導医で、私が最も尊敬する医師の一人です。
生きる:小児がん征圧キャンペーン 家族励ますDVD 闘病支えた親ら製作--静岡
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111203dde041040019000c.html
以下、毎日新聞記事より引用
生きる:小児がん征圧キャンペーン 家族励ますDVD 闘病支えた親ら製作--静岡
◇治療法や接し方など
子供が小児がんにかかった経験を持つ静岡県内の親たちのグループが、同じ悩みをもつ患者の親たちを励まそうとDVD「ほほえみを忘れずに~小児がんと診断された時に親が見るビデオ」を製作した。約1時間のDVDでは、さまざまな小児がんの種類と治療法、闘病中の子供への接し方などを説明。子供を不安にさせないよう「涙を見せないで。親の笑顔が最良の薬」と呼びかけている。
元気だった子供が小児がんを宣告されると、親が絶望的になって取り乱してしまうことがある。静岡県立こども病院(静岡市葵区)では、小児がん患者を治療する血液腫瘍科が95年、親同士で悩みを分かち合う「ほほえみの会」を結成。同会代表で映像製作会社社長、池田恵一さん(57)が中心となり、「会に参加していない親にも、決して不治の病ではない小児がんの正確な情報や心構えなどを学んでほしい」とビデオ製作を発案した。
池田さんの次女は3歳の時に小児がんの一種、神経芽細胞腫にかかったが、抗がん剤と手術による治療が成功。その後も小学2年で甲状腺がん、高校2年で骨肉腫と計3回がんを患ったが、克服し、今は元気に働いている。池田さんは「医師から説明を受けても、ショックのあまり自宅に帰った時には忘れてしまうこともある。ビデオがあれば、落ち着いて小児がんのことや自分の置かれた状況を理解できる」と語る。
難しい医学用語を分かりやすくするためコンピューターグラフィックス(CG)を活用したり、正確な表現になるよう医師の指導も受け、製作に約1年を費やした。
ビデオに出演した同病院の堀越泰雄医師は「子供の入院生活も紹介しており、親の不安を解消するのに役に立つ」と話す。
DVDは丸紅基金(東京都)から200万円の助成を受け1000枚作製。同病院に寄付するほか、送料と寄付金の計1000円で希望者に郵送する。問い合わせは池田さんへ。