ついに私も医療過誤訴訟に巻き込まれ、裁判所に出廷することに。米国ではどの医師も人生に一度は必ず訴えられると聞いていましたが、まさかこんなことになるとは…
というのは冗談で、先日路上駐車をしていたら違反切符を切られ(米国では初の経験です)、その成り行きで米国の裁判所に行ってきました(これは本当に人生初)。
米国では、交通違反で違反切符を切られても、納得がいかない場合は裁判所に行ってHearing Officerという担当官に審問(これは正しい日本語?)する機会を与えられます。どうしても違反せざるを得ない事情や正当な理由があった、もしくは事実に反して違反を切られた場合は、それを証明(もしくは説得)できれば違反が帳消しになります。違反切符にその旨がしっかりと書かれているので、私のような違反初心者にも分かりやすくなっています。(日本だとこういう場合、どういう手続きを踏むのでしょう?)
私の場合、きちんと駐車料金を払っていたのに切符を切られました。料金を支払った証拠となる領収書もフロントガラスに分かりやすく出しておいたのに、なぜ?と思ったので、迷わず裁判所に行くことにしました。裁判所に電話をかけ、親切な対応スタッフにシステムを詳しく教えてもらい、2週間後にアポイントを取りました。そして緊張の出廷当日…
裁判所に行くと、入口にセキュリティチェックはあるものの、ごく普通の建物で拍子抜けしました。交通違反用Hearingの窓口に行って受付をし、待っているとほどなく担当官に呼ばれました。入ったのは法廷などではなく、担当官のデスクがあるだけの普通の部屋。領収書を見せて事情を説明しましたが、どうやら私が駐車料金を払う際に駐車ロット番号を間違えて入力してしまったということが判明しました。(不慣れなための)初歩的なミスです。
担当官もこのようなミスには慣れているようで、次からは間違えないように、とだけ言って違反切符を帳消しにしてくれました。入館から20分ほどで手続き終了。これで違反金の35ドルを支払わずに済みました。
このようなシステムがきちんとしているのは、ありがたいことです。友人は「医者だと緊急の呼び出しで急がないといけなかったことを告げれば、スピード違反も帳消しになることがあるよ」と言っていましたが、これを自分で試してみる勇気はありません。面白い経験でしたが、これからも裁判所に行く機会はできるだけ持ちたくありません…