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ブログについて

日本にいた頃は、未知の世界であったアメリカの医療現場。新しい発見・学びの連続の日々です。アメリカの薬剤師の仕事や、医療現場の紹介、その日あった仕事での出来事・カウンセリング経験などを語ってます。日米にいる方等へ、様々な意味での情報源になれたら幸いです。

木村 つばさ

東京・テキサスでシステムエンジニアとして勤務後、アメリカで薬剤師になる為に渡米。コロラド州立薬学部を卒業後、病院の外来専門の薬局で勤務。2人の娘等にも恵まれ、仕事、家事・育児で走り回ってる毎日です。糖尿病専門薬剤師の資格取得の為に勉強中の身でもあります。

木村 つばさのブログ
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2012/06/17

つわりの患者さんへのカウンセリング (オンダンセトロン)

先日、妊娠中の女性患者さんから「Ondansetron(オンダンセトロン)をどの位の頻度まで飲めるか?」と、質問されました。処方箋には オンダンセトロン8mgの錠剤を12時間おきに服用するように、と記してありました。彼女はつわりが酷く、仕事中もつわりで苦しんでる為、お医者様から処方して頂いたけど、もし酷くなったら8時間おきに服用したい、との事。オンダンセトロンはアルコール依存症、妊娠悪阻、化学療法などによる吐き気・めまいの予防、 胆汁鬱帯によるかゆみに使われます。ジェネリックが販売されるようになり、処方箋の保険を持たない患者さんでも安く購入出来るようなりました。

アメリカ国内では、妊娠中の利点とリスクを考慮し、FDA(アメリカ食品医薬品局)が薬にカテゴリーA,B,C,D,Xと区分してます。オンダンセトロンはカテゴリーBで、妊娠中の女性が服用してもほぼ安全であると言われてます。妊娠初期には、胎盤に少量が伝わるものの、妊娠初期と後期に服用された際、胎児に対する副作用の症例報告はありません。

オンダンセトロンの一般的な副作用に頭痛があります。この患者の薬の服用歴を調べると、頭痛の際に服用してる痛み止め薬がありました。オンダンセトロンは、大人は1日に最大24mgを2-3回にわけて服用できるので、薬の一般的な情報としては、8mgを1日3回服用する事は可能。ただし、これは同様の質問をされた際にお伝えする事ですが、処方される先生方は、患者さんの肝臓、腎臓、胃、病状、他の薬との相性などを見て処方されるので、1日2回しか服用しないよう指示されたら、それが服用できる上限と考えるべきです。朝と昼に一錠必要に応じて服用し、夜は飲まない、と工夫して、多く飲まない方が頭痛にも悪影響を与える可能性が少ないとカウンセリングしました。付け加えて、8mgを1日3回飲むとすると、頭痛がひどくなり、持続する可能性もあると伝えました。

その他、OTC医薬品で、妊娠中服用可能と言われてるカテゴリーAとBである薬・ビタミン剤を数種類伝えました。ビタミンB6(25mgを8時間おきに服用)、抗ヒスタミン薬であるべナドリル(日本ではドリエル®、睡眠改善薬として販売されてます;50-100mgを3-6時間おきに服用)等です。薬剤師という立場上、つわりに薬を使用したがらない妊婦の患者さんとの出会いは少ないですが、常にジンジャーガム(生姜のガム)、酔い止めのリストバンドも薦めます。

自分は、妊娠中に薬学部で研修をしてましたが、辛かった思い出しかありません。食事の改善など、出来る限りの生活の変化が必要となりました。でも一番大事だったのは家族・友人・まわりの方等からのサポートでした。薬剤師として正しい薬の知識と、つわりの予防法を伝える事で、つわりがストレスとならないように妊婦さんをサポートし、それがストレス軽減に繋がればと願ってます。

 

 

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