記事を探す

あめいろぐの活動を
ご支援ください。

ブログについて

アメリカで研修をしながらも、心は日本人です。日本の医療、在米邦人の方々の医療に少しでもお役に立てるよう、情報を発信していきたいです。

宮田(野城) 加菜

東京医科歯科大学医学部を卒業後、腎臓内科研修を開始。在沖縄米国海軍病院を経て2011年夏よりアメリカ、ニューヨークにて内科研修、2014年よりロサンゼルスにて腎臓内科専門研修中。趣味は腎臓の形のケーキを焼くことと、宇宙開発に関する本を読むこと。

宮田(野城) 加菜のブログ
おすすめ
メディカル向け
2016/04/20

女医の妊娠・出産 in U.S. -体験談― その2

(この記事は、2016年4月13日に若手医師と医学生のための情報サイトCadetto.jp http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/cadetto/ に掲載されたものです。Cadetto.jpをご覧になるには会員登録が必要です。)

妊娠が分かってまずすることの一つは産婦人科医の選定です。周囲のすすめや交通の便を考慮して出産する病院を選んでから、その病院と契約している産婦人科医を自分の健康保険会社のリストの中から探すことになります。インターネットでバックグラウンド(卒業大学や卒業年数、職歴など)を見ることはできますが、ネット上の口コミはあまり当てになりません。実際に知り合いなどから情報を得るのが一番いいと思われますが、私の周りには最近出産してかつ私と同じ保険をもっている人がいなかったため、初診後に変更してもいいと思い、通いやすい場所にオフィスを持つアジア人の女性医師を選びました。結果、頼りがいのある素晴らしい先生で、出産時も駆けつけてくださり、この先生を選んで本当によかったなと思っています。クリニックでもそこまで長く待たされることは少なかったので、仕事を抜け出して通院するにはとても便利でした。最初は1カ月に1回でしたが、30週以降は2週に1回、37週以降は週1回の通院で、今考えると忙しく働きながらよく通ったなあと思います。私はほぼ毎日半日は専門外来をやっているので、その時間帯を避け、病棟患者を診る合間に時間を見つけて通院しなくてはなりません。日程と時間帯に制限があるため、30週になる前に予定日までの通院日を全て決定し予約してもらったのが便利でした。産婦人科外来受診の前日には毎回同僚フェローとその日のアテンディングに翌日抜け出す・もしくは朝出勤が遅れることを伝えていました。受診時も、ほぼ毎回検尿と簡単な診察(バイタル、心音と子宮底長測定)と先生のコメントで終わり、そこまで時間はかかりません。産婦人科医のオフィスは自分の病院から車で15分、そこでの滞在時間が10分、帰りに15分、として40分間抜けるだけで仕事に戻るというスムーズなこともありました。合併症がなかったからか、超音波は、初診時1回、1st trimester1回、2nd trimester1回、そして38週に1回と合計4回でした。このように、38週まで推定体重もわからなかったので、自分の子供が正常に発育しているか若干不安になることがありました。妊娠後期に病院の廊下を歩いていると、すれ違う人々、ナースや掃除のおばさんや患者さんなどに「今何カ月?」と頻繁に聞かれます。正直に答えると、「あら、お腹小さいわね~。」と皆口をそろえて言います。このようなことが毎日5回から10回繰り返され、さすがに私も少し心配になり産婦人科医にも話しましたが、「全く心配していないわよ、他の人はもともとの体格が大きいからお腹も大きく見えるだけよ」、と言われました。実際は3800gを超える平均よりも随分と大きな子供が生まれたことを、お腹が小さい、小さい、と言って私を不安にさせた人々に見せてあげたいくらいです。

さて、産婦人科医の初診を受けた頃、産休/仕事復帰の予定がだいたい決まったら、次は復帰するための保育園デイケア探しです。両親がアメリカに住んでいて預けることができたり、ベビーシッターを長時間雇うことができればそれに越したことはありません。しかし我が家の場合、両親はともに日本。また112時間近く、連日シッターさんを頼むとかなりの金額のお金がかかります。これはフェローの給料では現実的ではないと判断し、できる限りデイケアに預けることにしました。病院で仕事の合間に、子供を持つナースや他のドクターたちにおすすめの場所がないかを聞きつつ、インターネットでも情報検索を始めました。大規模なデイケア会社のチェーンのような所から、個人経営のおうちでやっているデイケアまで、雰囲気もスタイルも様々です。費用は少なくとも日本の数倍しますが、ロサンゼルス内でも場所によって大きく異なり、お金持ちの多い地域に住んでいるアテンディングの赤ちゃんのお月謝は、私の住んでいる地域の相場の2倍以上もするようでした。一般的に産後の仕事復帰が早い社会ですから、私の調べた限り生後6週間から預かってくれるデイケアが多くありました。デイケア探しで大切なことは、早めに始めること。私は妊娠がわかってすぐ探し始め、3ヶ月で見学して回りました。まだまだお腹も目立たない時期だったので、「少し早いかもしれませんが見学に来ました」というと、「ちっとも早いことはないわ、遅くに来るよりよっぽどいいわよ」と言われました。それもそのはず、そのデイケアではすでに811ヶ月待ちとのこと。結局、私の病院の目の前にある病院職員優先のデイケアにお願いすることにしました。妊娠4ヶ月になる頃にデポジットを支払い、「早めの申し込みだし、病院職員で優先されるから大丈夫だと思うけれど、入れる日にちがきちんと決まったら連絡するわ」、と言われて早半年、出産後に連絡が入り予定通り入園できることが決まりました。ひとつ問題となるのが、保育園が夕方6時に閉まってしまうこと、そして1分でも遅れたら罰金十数ドル。私は週に1回は7時まで論文抄読会がありますし、それ以外の日でも仕事上患者さんの病状次第で6時を過ぎることは頻回にあります。外科医の夫も同様で、確実に終わる時間というのが読めません。これに関しては、ベビーシッターさんに夕方12時間お願いすることとし、こちらは産休に入ってから探すことにしました。また今後も、フェロー6人で回しているオンコール(夜間の緊急透析などで呼び出される)が6日に1日あるので、この日が夫のオンコール日と合わないようにする調整が大変そうです。(つづく)

2件のコメント

  1. 反田 より:

    大変そうだねー。ロスに行くときは赤ちゃん見に行きます。これからもアップデート期待してます。

    • 宮田(野城) 加菜 より:

      ぜひ来てください☆
      三人もお子さんがいる反田一家は賑やかでしょうね~。子育てなどいろいろ教えてください。

ページトップへ↑