エクモスペシャリストは10人以上いる集団なのですが、その中でも注目しているのはパムとウィルソンです。
ウィルソンはアジア系のロン毛、黒髪、黒縁メガネという方向性がよくわからない人で、いいやつなんですが、朝方4時頃に必ず患者の状態についてどうでもいいメールをしてくるのです。どうでもいいことは特にアップデートしなくてもいいよ、どうせ朝回診でみるから、と5回くらい言ってもいまだにメールすることをやめてくれません。新しい嫌がらせなのかもしれません。
パムはいわゆるアメリカンなおばさんで、いい人なんですが、えらいよく喋ってるけど大事な仕事はおろそかにする率がずば抜けて高いです。エクモで呼ばれてパムがいると、あちゃーという感じになります。
先日いつも通りなにかをずっと喋り続けるパムを見かけました。しばらく放っているといつのまにか僕に彼女がいないからどうにかしてあげないと、という話になっていました。その話題はもはや一種のネタ化していて、誰もが実際に働きかけてくれない事実を僕は知っているので、はいはいありがとうございますいつものね、と冷めた感じでいました。すると、パムは近くにいたアジア系の透析レジデントに、彼氏いるの、ヒロどう、などと突然問いかけ始めました。おい、仕事早いな、と思っていると、ヒロ、この紙に電話番号書いて、彼女が気に入ればメール送るから、ラッキーだったらメールくるでしょうね、はい。とテキパキ段取りまで決めていました。すげー、パム、ナイス、と思いました。
適材適所。大事なのは仕事ができるできないとか、そんなことじゃないんだな、と思いました。
一週間たちましたがメールがまだ届きません。彼女の安否が心配です。
写真の真ん中がパムです。
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若手心臓外科医の会 (http://jaycs.jp)で留学ブログを担当。
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