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ブログについて

日本にいた頃は、未知の世界であったアメリカの医療現場。新しい発見・学びの連続の日々です。アメリカの薬剤師の仕事や、医療現場の紹介、その日あった仕事での出来事・カウンセリング経験などを語ってます。日米にいる方等へ、様々な意味での情報源になれたら幸いです。

木村 つばさ

東京・テキサスでシステムエンジニアとして勤務後、アメリカで薬剤師になる為に渡米。コロラド州立薬学部を卒業後、病院の外来専門の薬局で勤務。2人の娘等にも恵まれ、仕事、家事・育児で走り回ってる毎日です。糖尿病専門薬剤師の資格取得の為に勉強中の身でもあります。

木村 つばさのブログ
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2013/02/25

日本とアメリカの違い 早産のリスクを低めるには?

2度目もコロラド州で出産することになりました。

長女の時は、予定日よりはやく緊急帝王切開となり、1500gの未熟児を出産しました。前回と同様正産期(妊娠37週から41週まで)より前に出産するリスクが高いと言われ、30週を過ぎた頃、トイレとシャワー以外は立ち上がらず、自宅安静するようにと指示を受けました。その際、言われたリスク因子が年齢、前回早産だった事、子宮頚管の長さ、Loop electrosurgical excision procedure (LEEP、ループ型の高周波電気メスによる子宮頚部の病変の切除手技)を過去に2回程行ったこと、妊娠糖尿病などです。

その頃ちょうど日本に一時帰国していた私は、何人かの日本の先生にも往診してもらいました。早産のリスクを少しでも低め、お腹の張りを抑える為に、日本ではウテメリンを使うことが多いようです。日本の先生からは、「お腹の張り止めの薬のウテメリンを始めたら、ウテメリンの副作用で血糖値が上がるので、血糖値を抑えるためのインシュリンの量もかなり増えることになる。」と教えて頂きました。アメリカではウテメリンは既に販売中止となっています。一般的にウテメリンを始めたら出産が近くなるまで継続して使うため、アメリカで出産を予定してた私には、日本滞在中から避けるべき薬となりました。

一方、アメリカで早産予防に広く使われてる薬の中に、プロジェステロンがあります。早産予防目的での使用はFDA(米国で薬の承認を担当する部局)がまだ認可しておらず、いわゆるoff-label use(承認外使用)です。これは、妊娠20-25週目の時に子宮頚管の長さが15ミリ以下の場合や、以前に早産だったか・・・などの理由から薦められます。妊娠34週目までの経膣からの投薬、またはクリームの使用で効能があるとされています。私の場合、25週目の時点では子宮頚管の長さも20ミリ程ありましたし、34週目に切迫早産で短期入院するまでは状態も比較的安定していましたので、使う必要はありませんでした。

アメリカでは、妊娠糖尿病でレベミル(Levemir)とヒューマログ(Humalog) のインシュリンを処方してもらっていましたが、日本ではレベミルがまだ妊娠糖尿病には認可されてなく、薬が日本への一時帰国中に足りなくなるかなと心配もしました。アメリカでもレベミルは最近妊娠糖尿病に認可された持続型のインシュリンで、一回の投与で24時間効果が保たれます。以前の妊娠の際は中間型インシュリン(NPH)を1日2度使ってたのが、レベミルのおかげで1日1度となりました。食事毎に使用する超速効型のヒューマログとあわせると1日合計4回の使用で済んだので、以前と比べ血糖値のコントロールは楽に感じました。

日本への一時帰国を終えて無事にアメリカに帰ってきた後、子宮頸管縫縮術の可能性も話し合いました。しかし、私には適しておらず、出産を担当して下さる先生は、手術によって逆に早産のリスクを高める可能性があると考えられました。結局、子宮頚管が7-15ミリという短い状態のまま、2ヶ月程の自宅安静を経て帝王切開出産を迎えました。先輩妊婦さん等が言われてるように、妊娠・出産はひとそれぞれ違うもので不安を感じた時も多かったですが、39週目を迎えて出産できたことを嬉しく思ってます。

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