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(この記事は、『アメリカでお医者さんにかかるときの本』の内容を一部抜粋・修正して掲載しています。書籍の概要は保健同人社、Amazonでご確認ください。)
診察が終わると、診察料を支払う必要があります。この手続きが日米では大きく異なりますので、注意が必要です。
・窓口での支払いのしかた
診察が終わって帰るときには、フロントデスク(窓口)で支払いと次回予約をします。支払いは保険会社で決められている窓口負担金(Co-payment)を払います。窓口負担金は、受診のたびに患者本人が払わなくてはならないもので、診療内容にかかわらず定額です。保険プランにより料金は異なりますが、高くても通常40ドルほどです。その日の診療内容に関する請求書は、後日、自宅に送られてきます。フロントデスクでの支払い方法は、普通の買い物と何ら変わりはありません。現金、小切手(パーソナルチェック)、クレジットカードなどで支払います。そのときに持ち合わせがなければ、次回受診時にまとめて払うことも可能です。
・請求書が届いたら
日本では、窓口で支払いを済ませると終了ですが、アメリカでは窓口負担金を払っても終わりではありません。アメリカの高額医療費の支払いはここからが本番です。数週間すると、保険会社から請求金額説明書(Explanation of Benefits)が届きます。これは、請求書そのものではありません。“This is not a bill(これは請求書ではありません)” と通常書かれています。これがどういう性質のものかを説明します。
患者さんがクリニックを受診すると、クリニックは患者さんの加入している保険会社に医療費を請求します。その請求額に対して、保険会社が加入者の保険プランに基づき、保険会社側の負担金額を決め、その残高が患者負担になります。たとえば「クリニックからの請求は200ドルでした。私たち(保険会社)は150ドルを支払いますので、残りの50ドルをあなたが支払ってください」というような説明が請求金額説明書には記載されています。この情報は、同時にクリニックにも送られますので、クリニックはそれにもとづいて50ドル分の請求書を患者さんに送ります。
繰り返しになりますが、最初に保険会社からの費用説明である請求金額説明書が届き、それからクリニックからの請求書が届くという順番になります。ちなみに、保険会社からの書類には、クリニックからの請求金額(Amount Submitted もしくはCharges など)と保険会社によって認められた金額(Amount Allowedなど)が記載されています。前者はクリニックが設定した「言い値」で、後者は保険会社がクリニックと交渉した結果の「割引価格」です。この二つの価格差が大きいとき、保険に加入していることの大切さを実感することになるでしょう。
(齋藤 雄司)
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