インフルエンザ桿菌ワクチン
Hib (Haemophilus Influenzae Type B) Vaccine

インフルエンザ桿菌は、特に乳幼児における呼吸器系感染症の原因となる細菌です。インフルエンザウイルスとは名前が似ていますが、全く違う病原体です。この細菌にはいくつかの種類が存在しますが、中でもtype bとよばれるものは、中耳炎や副鼻腔炎をはじめ、重篤なものでは喉頭蓋炎、肺炎や敗血症、髄膜炎といった重篤な病気を起こすことが知られています。インフルエンザ桿菌は、日本における小児の髄膜炎の最も多い原因となっています。

ワクチンの使用が一般化する以前の米国では、5歳以下の小児で毎年10万人あたり70-130人ものインフルエンザ桿菌による重篤な疾患が報告されていましたが、80年代後半にワクチンが広く使用されるようになって以降、この数は10万人あたり1人以下にまで減少しました。日本では、2008年12月から任意接種として利用できるようになり、2013年4月にようやく定期接種の対象となりました。今後、米国と同様に、日本においてもワクチンの効果が見られることが期待されています。

米国では、生後2ヶ月、4ヶ月、6ヶ月目にそれぞれワクチンを接種するのが一般的なスケジュールですが、使用するワクチンの種類によっては2ヶ月目と4ヶ月目だけの接種になる場合があります。ただし、いずれのスケジュールでも、生後12ヶ月から15ヶ月の間に、免疫を強化する目的で再度ワクチンを接種すること(ブースターと呼ばれます)が推奨されています。つまり、合計3回から4回の接種が必要となります。

インフルエンザ桿菌ワクチン(通称「ヒブ」と呼ばれることが多い)には、このようにいくつかの種類があるため、かかりつけ医のもとで同一のワクチンを接種することをお勧めします。また、国によってはブースターを使用しないなど、推奨されているスケジュールが異なるので、接種スケジュール期間に米国以外に引越しなど予定されている方は、現地の状況を確認し、あらかじめかかりつけ医に相談するのがよいでしょう。

また、インフルエンザ桿菌ワクチンは、三種混合ワクチン等、他のワクチンとの同時接種も可能で、その安全性は確認されています。

その他、詳細はこちらのリンク先を参照してください。アメリカの感染症とワクチンの公的機関であるCDCのサイトが公表している日本語の案内です。

http://www.immunize.org/vis/jp_hib98.pdf

文責:青柳 有紀

最終アップデート:2014年1月