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ブログについて

大阪出身の妻と2児の子育て奮闘中。子育ては最高の小児科学の教科書です。モットーは“think globally, act locally, and love your family”。小児科・神経学・医学教育を世界で学び、グローバルな視野を持つ後進を育成することが夢です。

桑原 功光

北海道出身。2001年旭川医科大学卒業。1年間の放射線科勤務の後に岸和田徳洲会病院で初期研修。都立清瀬小児病院、長野県立こども病院新生児科、在沖縄米国海軍病院、都立小児総合医療センターER/PICUと各地で研鑽。2012年-2015年にハワイ大学小児科レジデント修了。2015年-2018年にテネシー州メンフィスで小児神経フェロー修了。2018年7月より臨床神経生理学(小児てんかん)フェロー。日米両国の小児科専門医。

桑原 功光のブログ
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2015/10/29

秋のメンフィス 小児科フェローシップについて 前編

メンフィスにも秋がやってきました。この季節は一年の中で、私がもっとも好きな季節です。深々と寒くなっていく感じが北海道の故郷と、家族で過ごした幼かった頃を思い出させてくれます。メンフィスに来る前に3年間住んだハワイは、年中温暖でそれは素晴らしい気候でしたが、北海道生まれの私にはやはり、四季の変化に富む気候の方が体になじみます。私たちが住んでいるメンフィス郊外は本当に樹々が美しく、紅葉が眼を癒してくれます。

しかし、フェローシップを考慮している米国レジデントの多くにとっては、この秋を楽しむゆとりもなく「フェローシップ面接」に備えなくてはいけません。私たちテネシー大学の小児神経プログラムも来週から2016年7月から勤務する候補者を面接するため、その準備に追われています。面接する指導医たちはあらかじめ履歴書(Curriculum vitae)や志望動機書(Personal Statement)を読んで、候補者への面接に備え始めています。

すでに日本でも、さまざまな臨床留学本で、レジデントへの応募については紹介されているので、今回は小児科フェローシップへの応募について述べたいと思います。米国では小児科レジデントを修了した後に、そのまま一般小児科として勤務するか、さらにフェローシップに進むかで進路が分かれます。ハワイ大学の小児科レジデント卒業生は、例年、だいたい半数が一般小児科医、半数がフェローシップに進んでいました。

米国の小児科のフェローシップには、NRMP(National Resident Matching Program)のホームページによると、

-    Adolescent(思春期医学)

-    Allergy/Immunology(アレルギー・免疫医学)

-    Headache Medicine(頭痛学)

-    Hospice and Palliative Medicine(緩和医療)

-    Medical Genetics(遺伝学)

-    Medical toxicology(毒物学)

-    Rehabilitation Medicine(リハビリテーション)

-    Child Abuse(虐待)

-    Developmental-Behavioral Pediatrics(発達行動学)

-    Neonatal-Perinatal Medicine(新生児学)

-    Pediatric Critical Care(小児集中治療)

-    Pediatric Emergency Medicine(小児救急)

-    Pediatric Endocrinology(小児内分泌)

-    Pediatric Hospital Medicine(小児ホスピタリスト(病棟専属医))

-    Pediatric Infectious Diseases(小児感染症)

-    Pediatric Nephrology(小児腎臓)

-    Pediatric Rheumatology(小児リウマチ)

-    Pediatric Cardiology(小児循環)

-    Pediatric Gastroenterology(小児消化器)

-    Pediatric Hematology/Oncology(小児血液腫瘍)

-    Pediatric Pulmonology(小児呼吸器)

-    Sports Medicine(スポーツ医学)

-    Sleep Medicine(睡眠)

などあり、小児科からこれらの科に応募できます。また、これ以外にもACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education; 米国の卒後臨床研修の評価団体)に認められていないNon-ACGME accreditedのフェローシップなどもありますが、J-1ビザが必要な日本人は応募できません(例:ボストン小児病院のGlobal Pediatric Fellowship など)。

これらの小児科フェローに応募する際に注意しなくてはいけないは、「いつ応募を開始するのか」「いつマッチが発表になるのか」という点です。それぞれ異なるので、きちんと確認しなくてはいけません。例えば、今まさに募集している”Fall Match”には、小児救急、小児集中治療、小児感染症などが含まれますが、これはレジデント3年目の8月末から募集を開始し、一般的に9-11月で面接、12月にマッチ結果が発表されます(2015年12月16日がマッチデイで、2016年7月より勤務開始)。対して、”Spring Match”である小児循環器、小児血液腫瘍、小児消化器、小児呼吸器の4科(2015年10月現在)は、レジデント2年目の2月から応募開始、一般的に2-4月頃に面接、5月にマッチ結果が発表されます(2015年は5月27日がマッチデイで、2017年7月より勤務)。つまり、レジデント3年目を開始する7月より前に、すでに3年修了後にどこに行くかが決定します。裏を返すと、小児循環器、小児血液腫瘍、小児消化器、小児呼吸器に行きたい人は、他のフェローシップより先んじて、レジデント1年目〜2年目の始めから、準備を開始しないと間に合いません。私のハワイ時代の後輩は、現在3年目ですでに小児血液腫瘍にマッチしていますが、1年目後半より血液腫瘍にマッチするための準備(リサーチ計画など)を開始していました。それぞれのマッチングのスケジュールは以下で確認できます

http://www.nrmp.org/participating-fellowships/

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