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ブログについて

小児科の中でもとても稀な遺伝病・先天代謝異常を専門にしています。検査システムなど日本とアメリカで大きく異なるため、日本では診断されていないような稀な病気の診断にも関わらせていただいています。そういったシステムの違いなどから生じる医療の違いなどをご紹介させていただきたいと思います。

泉 幸佑

横浜市出身。慶應義塾大学医学部卒。医学部時代に遺伝症候群に興味を持ち小児科医を志す。2007年からRainbow Babies and Children’s Hospitalで小児科レジデンシーと遺伝科レジデンシーを開始。2010年よりChildren’s Hospital of Philadelphia遺伝・代謝科フェロー。

泉 幸佑のブログ
2011/11/02

小児遺伝科・代謝科

はじめまして。フィラデルフィア小児病院の泉幸佑と申します。このブログの紹介にも書きましたが、小児科の中でも稀な遺伝性疾患・先天性代謝異常の診断・治療にかかわらせていただいております。日本ではまだあまり良く知られていない診療科だと思いますので、まずはじめに自分の診療科の説明をさせていただこうと思います。
具体的にどのような病気を診るかというと、とても多岐にわたります。頻度の高い、有名な病気としてはダウン症があげられます。その他には高身長・心臓病を合併することで有名なマルファン症候群などは遺伝科で診療する病気の中では比較的良く知られている病気だと思います。そのほかにも数えられないほど多くの遺伝病があり、そういった病気の診断をするのが遺伝科の主な仕事です。診察をするだけでなく、診断を確定するためには遺伝子検査が多くの場合で必要です。残念ながら、こういった遺伝子検査は日本ではあまり実施されておらず、アメリカでは診断可能な遺伝病も日本では見逃されている可能性もあるかもしれません。
さらに、日本では「臭い物に蓋をする」という考え方で、遺伝病が疑われても、実際に診断まで望まない、という例もあると思います。しかし、アメリカではそういった考え方の親御さんに遭遇することは稀で、大部分の親御さんが遺伝子検査も含めて、出来る限りの検査を希望されます。こういったアメリカ式の考え方と日本式の「臭い物に蓋をする」文化の違いが日本とアメリカの遺伝科のニーズの違いを説明する要因の一つであると思います。
しかしこれだけ情報化の進んだ社会の中で、日本式の「臭い物に蓋をする」という考え方も徐々に廃れていくと思いますし、特に若い世代の親御さんたちは、アメリカ式の出来る限りの検査を希望される風潮があるのではないかと思います。そうすると、今後、遺伝性疾患の診療というニーズも日本でも広がっていく可能性はあるでしょう。
自分のブログでは、そういった文化的な違いも含め、遺伝医療・先天性代謝異常症の診療に関して記していきたいと思います。

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