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寺島慶太

ブログについて

小児がんの診療と研究における最新の話題を提供したいと思います。米国のNational Cancer Instituteが発行しているCancer Bulletinや学術雑誌などから、米国発の関連ニュースを提供したいと思います。日本ではなかなか情報が入らない、新薬の治験結果なども積極的に取り上げたいと思います。

寺島慶太

名古屋大学医学部を卒業し、6年間の国内研修後、ニューヨークで小児科レジデント研修を行う。その後ヒューストンで小児血液腫瘍および小児脳神経腫瘍フェローシップ研修を行う。現在、小児腫瘍専門医として、テキサス小児病院およびベイラー医科大学で、小児脳腫瘍の診療と研究に従事している。日本で小児脳腫瘍の包括的診療研究プログラムを立ちあげるのが目標。

がん対策計画(素案)は基本方針、重点的に取り組むべき課題、全体目標、分野別施策と個別目標、がん対策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項という、5大項目に分けて記述される、全34ページの文書です。そのなかで、小児がんについて割かれているのはわずか10パラグラフ、1ページ半ですが、とてもよく練られた文章であり、すべて紹介して解説したいと思います。

第2 重点的に取り組むべき課題

4 働く世代や小児へのがん対策の充実

(省略)

「また、小児についても、がんは病死原因の第1位であり、大きな問題である。医療機関や療育・教育環境の整備、相談支援や情報提供の充実などが求められており、小児がん対策についても充実を図ることが必要である。」

重点課題を紹介する部分の一番最後ではありますが、小児がん対策について明確に「医療機関や療育・教育環境の整備、相談支援や情報提供の充実」が必要であると言及されました。たった1パラグラフですが、重点課題の中で、個別のがん種(小児がんは無数にある異なるがん種の総称ではありますが)が取り上げられているのは「小児がん」だけなので、大きな重点が当てられると考えられます。

(続く)

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