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佐々木潤

ブログについて

世界各地で子育て奮闘中のお母さん・お父さんから同業の小児科医の先生方まで、いろんな人に読んでもらえるブログを目指します。

佐々木潤

東京医科歯科大学卒業、横須賀海軍病院を経て、ニューヨークで一般小児研修、マイアミで小児集中治療、循環器集中治療の専門研修を修了。現在は、ボストンこども病院にて小児循環器集中治療の指導医として働いている。

今回はかゆみ止め塗り薬について。
日本の一般的なかゆみ止めは、やはり、ムヒやウナコーワですよね。
これらの成分を調べてみると、
ジフェンヒドラミン塩酸塩、l-メントール、dl-カンフル、リドカインなどが入っていました。これらの成分のうち鍵となるのは、ジフェンヒドラミン:Diphenhydramine(抗ヒスタミン) です。
ちなみに”かゆみ止め”は英語では、Anti-itch cream とよく言います。
巷の薬局で処方箋なしで買える薬は、OTC; Over the counterといいますが、かゆみ止めのOTCでこのDiphenhydramineが入っているのは、Benadryl topicalです。Benadrylは経口薬もあります。各pharmacy brandの割り安商品もあります。

次に、こちらで買えるかゆみ止めで多いのはステロイドの入った商品です。
”ステロイド”と聞いただけで拒絶反応を覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。OTC商品であるのは一番弱い”Hydrocortisone 1%” という商品だけです。これを患部に数日間塗っても、一般的にイメージにあるような皮膚が萎縮する、顔がむくむなどの副作用はありません。

最後に、Calamineという成分が入った商品もあるようです。Calamineは zinc oxide with ferric oxideという成分ですが、印象ではかゆみ止め効果はあまり強くありません。

補足ですが、ウナコーワにはリドカイン:Lidocaineという成分もはいっています。これは局所麻酔薬で、まさに皮膚感覚を一時的に麻痺させてかゆみをおさえます。
米国で買える子供用のかゆみ止めでこのLidocaineが入ってる商品は見当たりませんでした。

<まとめ:薬局で買える子供用のかゆみ止め塗り薬>
大きく2種類
1)Diphenhydramine入り
2)Hydrocortisone 入り

これらの商品を実際に使用するときは、商品に明記された容量、用法を守ってください。
特に、小さな子供に使用するときは、しっかりと年齢制限を確認してください。

 

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