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ワシントン州シアトルから、米国内科研修および臨床感染症フェローシップについて紹介します。

三高 隼人

よい内科医になりたい、との思いから日本での初期・後期研修を経て、臨床研修のため渡米。ニューヨーク市で内科研修およびチーフレジデントを修了。2022年夏からは西海岸シアトルの大学病院で臨床感染症フェローシップを開始予定。米国内科専門医。

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2022/07/09

感染症フェローシップ・オリエンテーション実況中継

 アメリカでは7月1日から新学期となりました。私もニューヨークからワシントン州シアトルへの引越しと生活のセットアップがひと段落し、ついに今月から待ちに待ったフェローシップが始まりました。

 私が所属するUniversity of Washington感染症科のフェローシップは、7月1日から1週間かけてオリエンテーションを行います。

 当プログラムの特徴のひとつは、患者層の異なる4つの病院にまたがって研修ローテーションが組まれていることです:

  1. University of Washington Medical Center (UWMC)
    ワシントン大学の大学病院であり、臓器移植を含めた高度専門治療を提供しています。米国の北西部で最高の病院であるため、ワシントン州全域や周りの州からも紹介・転院されてきます。Fred Hutchinson Cancer Centerという全米有数のがんセンターもカバーしているため、がんに関連する免疫不全の症例も数多く経験します。

  2. Harborview Medical Center (HMC)
    救急・外傷・熱傷の領域で全米でもトップクラスの公立病院であり、キング郡とワシントン大学によって運営されています。社会的に脆弱な患者に積極的にケアを提供することをミッションとしており、移民、ホームレス、薬物使用者、HIV/AIDSをもつ患者を診察する機会が豊富です。

  3. Seattle VA Medical Center (VA)
    ワシントン州および周辺の州の退役軍人のケアを担当します。

  4. Seattle Children’s Hospital
    全米でもトップ10に入り続けるこども病院です。私のように大人をおもに診ている内科医は、4週間のローテーションを1回します。

 そのため、4病院ごとに少しずつ異なるロジスティックの説明が必要になります。そのほかにも、以下のようなトピックを全て対面の暖かい雰囲気でイントロを受けました:

・メンターシップについて

・抗菌薬の基礎

・抗菌薬適正使用について

・コンサルトの受けかた

・コンサルタントとしてのカルテの書きかた

・外来静注抗菌薬治療とケアの移行

・病院ツアー&細菌検査室ツアー

・プログラムディレクター&副プログラムディレクターとの面談

・etc.

 そして、1週間のオリエンテーションを終えた後は、すぐに感染症コンサルタントとしてのローテーションが始まります。フェローは、4週間ごとに多彩なコンサルトチームを渡り歩き、多様かつ豊富な感染症(疑い含む)の症例の相談を主治医チームから受け、診察し、指導医とディスカッションすることで、感染症医としての経験を深めていきます。

 フェローシップ1年目は、感染症医としての臨床経験を集中的に積む期間と考えられていて、基本的にずっと臨床に従事しています。13個に分かれた4週間毎の研修ローテーションを終えると、リサーチが中心の2年目・3年目に移ります。

 

 最初のローテーションは、シアトルこども病院での小児感染症科です。米国で小児の診療に携わるのが初めてということもあり非常に不安かつ緊張しますが、患児・家族にベストを尽くして多くを学びたいと思います。

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