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ドクターフィー 2015/02/17

日本で医師をしております。医師の収入に関して質問をさせて頂きます。最近では年棒制も採用されているとの事で、そちらに関しては日本でもなじみがあるのですが、ドクターフィーについて教えて下さい。 保険会社との契約によってドクターフィーが決まるとお聞きしましたが、決め方は専門医取得の有無や経験年数、手術件数などによって決まるのでしょうか?また一人のドクターが契約する保険会社は複数あるかと思いますが、それぞれの保険会社との契約によってドクターフィーが変わるという事になるのでしょうか?仮にドクターフィーが保険会社によって異なるようであれば、ドクターフィーの少ない保険会社の患者さんよりも、多い保険会社の患者さんを優先するという事が起きないのでしょうか? また単なるうわさかも知れませんが、アメリカでは有名な外科医が年間10億ものお金を稼ぐと耳にしたことがあります。そのような高額なドクターフィーを保険会社が支払うとは思えないのですが、高額なドクターフィーに関しては保険以外の自由診療なのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。

ドクターフィーとは、保険会社によって医療行為に支払われる金額のうち、医師の人件費として支払われる項目のことを指します。

ドクターフィーは契約主体同士の交渉で決まります。医療提供者側の契約者は開業医グループ、病院などの形態があり、医師個人がどこに所属しているかで、交渉主体が変わります。ドクターフィーは、基本的には契約主体の力関係が大きく影響します。専門医取得の有無や経験年数、手術件数といった個人に帰属するパラメーター以上に、当該地域のベンチマーク、地域の競合の存在、契約主体の規模や顧客数といった要素が大きく作用すると考えてもらってよいでしょう。したがって、保険会社によって、(ある程度の基準値はあるにせよ)ドクターフィーは異なります。極端な例が政府保険であるMedicaidで、政府がほぼ一意的に値段を決定するため、価格は安く設定されています。したがって、開業医によってはMedicaidの患者を受けない、という判断をする(場合によっては、経営的にそうせざるを得ない)こともあります。

年間10億を稼ぐ医師は、テレビショーに出ているDr. Ozなどの特殊な例を除き、現実に存在するかは分かりません。ただ、整形外科などの外来手術を非常に多くこなしている開業外科医が年商10億を稼ぐ、というなら現実味があります。そこから手術器具やスタッフの給料を差し引いた上で、年収1-2億程度なら不可能ではないように思えます。これは、一般的に時間当たりの値段がつくドクターフィーとは異なり、手技や手術には高額の診療費が支払われるという仕組みによるものです。

ドクターフィーが、直接医師の収入となるわけではないことに留意してください。あくまでドクターフィーは、保険者から医療提供主体への、医師の人件費に対する支払いです。医師の収入は、完全な個人経営でない限り、医師個人と、所属する開業グループや病院との間での契約によって決まります。それは年俸制のこともありますし、出来高制のこともあります。

医療の値段の仕組みをさらに詳しく知りたい場合、こちらもご参照ください。

「アメリカでお医者さんにかかるときの本」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4832706926/ameilog-22/ref=nosim/


反田 篤志

(注)これらの情報は回答時点のものであり、随時変更される可能性があります。

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