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反田篤志

ブログについて

最適な医療とは何でしょうか?命が最も長らえる医療?コストがかからない医療?誰でも心おきなくかかれる医療?答えはよく分かりません。私の日米での体験や知識から、皆さんがそれを考えるためのちょっとした材料を提供できればと思います。ちなみにブログ内の意見は私個人のものであり、所属する団体や病院の意見を代表するものではありません。

反田篤志

2007年東京大学医学部卒業。沖縄県立中部病院で初期研修後、ニューヨークで内科研修、メイヨークリニックで予防医学フェローを修める。米国内科専門医、米国予防医学専門医、公衆衛生学修士。医療の質向上を専門とする。在米日本人の健康増進に寄与することを目的に、米国医療情報プラットフォーム『あめいろぐ』を共同設立。

三週間の日本での休暇を終えて、ミネソタはロチェスターに帰ってきました。帰ってきてすぐの数日は、今の時期には珍しく暖かな陽気で、東京とそんなに変わらない気温で過ごせていました。が、そんな日々が長続きするわけもなく…

今日は最高気温13度で最低気温-11度、明日は最高気温-5度で最低気温-14度。あれ?そんなでもないじゃない、と思ったあなたは残念ながら間違いです。これらはセルシウス(℃)ではなく、ファーレンハイト(F)での温度ですから。32Fが0℃というのは知っているのですが、マイナスのFになると全く感覚が掴めません。ちなみに上記の温度をセルシウスに換算すると…今日は最高気温が-11℃、最低気温が-24℃、明日は最高気温が-21℃、最低気温が-26℃。直したところで、どんな気温なのか全く感覚が掴めません(苦笑)とりあえず外を歩くのは危ないので止めた方がよさそうです。そして今日は怖くて一度も外出していません。このままだと楽しく冬を過ごすことはできなそうです。

ミネソタの地にいると(ミネソタに限ったことではないと思いますが)、図らずも日本が遠くから見えているようです。というのも、今回久しぶりに日本に帰国しましたが、帰国するまでは「日本ってそろそろ危ないんじゃないの?」と思っていました。内閣総理大臣が毎年変わる、国債の発行額が危険な水準にある、などという具体的な話ももちろんありますが、それ以上になんとなく「日本って少しずつまずい方向に行っているのかも」と感じてしまうのです。ところが実際に帰ってみて、人波溢れる東京の街を歩いてみると、不思議とそんな感覚は消失していきました。夜は人が歩かない、都会とは言えないロチェスターから、あの世界のTokyoに移動したのですから、感覚が変化するのは当然かもしれません。しかし、あまりの自分の感覚の変わりように、驚きつつも少しだけ空恐ろしくなってしまいました。どっちの感覚が正しいというわけではないと思います。ただ日本の中と外ではこうも見え方が違う、というリアルな体験は、自分の人生設計を変えるかもしれないくらい強烈でした。

今回の帰国では、東京以外にも、京都、神戸、沖縄の各地を訪れ、たくさんの人に会い、たくさんの日本食を食べました。寿司、しゃぶしゃぶ、すき焼き、天ぷら…これらをまた最低でも一年くらいは食べられないかと思うと憂鬱になります。松屋の牛丼とコンビニのおにぎりも美味しかった(本当です)。美味しいラーメンとモスバーガーを食べられなかったのがとっても心残りです。日本に住まわれている方は、それだけ美味しいものを毎日安価で食べられる幸せを、ぜひ噛みしめて暮らしてください。もし僕の言っていることが実感を持って伝わらないようなら、ロチェスターで一週間ほど暮らしてみることをお勧めします。

誤解されることのなきよう、念のため言っておきますが、ロチェスターはとってもいいところです。

1件のコメント

  1. 追伸:今朝外を歩いたら、「鼻で息すると鼻の中が凍る」という体験を初めてしました。恐ろしい…耳が凍傷にならないよう、帽子が必要です。

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